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情報システムの基準価格はどのように判断したらいいですか?

      2014/08/27

回答の概要

  • ソフトウェアの「基準価格」を求めることは非常に困難です。
  • 社内で開発した場合、どれくらいの費用がかかるのかが基準になる。
  • 社内開発が不可能な案件は、業者の提示した価格を受け入れるしかない。
  • 経験に頼る部分も多い。

回答

ソフトウェアの基準価格に関して説明する前に、家の基準価格について考えてみます。

例えば、木造2階建ての一戸建てならほとんどの場合、数千万円のオーダーで作れます。

オーダーというのは桁のこと。

つまり、「数百万円?ちょっと安すぎて不安」、「数億円?ちょっと高すぎて贅沢」ということになります。

「家を造る」ということに関しては日本全国どこでも行われています。

建築家でなく一般の人でも、家の相場はある程度決まっています。

 

それに対して、ソフトウェアの価格決定構造は、とても不思議なのです!

少し大げさですが、全く同じ情報システムであっても、1円(!)から数百億円(!)まで変動する可能性があります。

それは、同じ規模のソフトウェアでも、「売る相手」と「作る人」によって、金額が非常に大きく変化するからです。

1.売る相手によって価格が変動する例

少し前にあるメーカが、ある役所の情報システムを1円で落札したという記事がありました。

売る相手が官公庁の場合、非常に安くなる傾向があります。

もちろん、全てがこうなるわけではありませんし、見直そうという動きもありますが。

ソフトウェア業界には、こんな裏技があるのでこのようになってしまうのです。

  • 一度目は大損しても、二度目以降の情報システムでぼろ儲けできる
  • 導入当初は損をしても、保守契約を結ぶことで、少しずつ取り戻す
  • 一般企業向けの情報システムの価格を上げて、役所で損した分を取り戻す

2.作る人によって価格が変動する例

情報システムの開発期間は、作る人の能力に大きく差が出ます。

ある資料によれば、その差はなんと最大25倍!

つまり、ある非常に優秀なSEが1ヶ月かかって作る情報システムを、使えないSEが作ると25ヶ月(!)もかかるということです。

3.御社向け特別割引

ほどんどの業者が見積もりの中に「御社向け特別割引」という意味不明の値引き額を入れてきます。

こういう業者は「私の会社は金額以外に競争力はありません」と言っているようなもの。

ソフトウェア業界の悪い風習ですので、やめてもらいたいものです。

 

このようにして、ソフトウェアの価格はよく分からない様々な要素により大きく変動します。

つまり、「基準価格」を決定することは、非常に難しいのです。

私の勤務している会社では、「もし社内開発をしたらどれくらいの人数で何ヶ月かかるか」を基準にしています。

例えば、3人で12ヶ月ぐらいかかると予想したとします。

  • SEの相場は、1人月120万円ぐらい。
  • 3×12×120=4320万円。
  • これに安全率1.5をかけて6480万円。

その結果、この情報システムの金額は6500万円になります。

この金額よりも高ければ社内で開発、この金額よりも低ければ外注します。

何人月という数字は、情報システム部員の中で話し合って、平均値を出しています。

安全率「1.5」というのは経験上の値。

上流工程で価格が高かったり、何かの問題が発生した場合の対応のための費用などを考慮するための余裕です。

 

もっと優秀な会社であれば、ファンクションポイント法を使っているかもしれません。

これは、情報システムに含まれる全ての画面設計やファイル設計を難易度別に点数をつけて合計して、その点数により工数(費用)を求める方法です。

残念ながら、私が勤務している会社では、ファンクションポイント法は難しすぎて使いこなせません。

またこの手法は、ある程度情報システムの設計が進んでからでないと費用が出せないという欠点もあります。

情報化の基準価格の判断をする場合、「だいたいこんなことがしたいんだけど、いくらかかるの?」という場合が現実的に多いのです。

 

自社で開発不可能な案件は、業者側の価格決定力が強くなりますので、残念ながら業者の言い値に従うしかありません。

複数の業者の見積もりを比較して、最も安い価格が「基準価格」になります。

 - ひとこと, ひとこと(情報化)

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